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お別れのサポート

お別れをサポートする

赤ちゃんの思い出の品や時間を作れるのは、病院にいる限られた時間しかありません。しかし、赤ちゃんを亡くされたご家族は、突然の別れに、どのように行動してよいのか思いつくことも難しいでしょう。

退院後や赤ちゃんが火葬された後になってから、ご家族が「あの時、ああしていたらよかった」と後悔することが少しでも減るように、病院内でサポートしていただきたいことがいくつかございますので、紹介させていただきます。

 

赤ちゃんとの対面

産声をあげない赤ちゃんをお母さんに見せるのは辛いのではないか?と心配する方もいらっしゃるかもしれませんが、産後すぐに赤ちゃんを抱くことは、母親にとっては重要なことです。母親の精神状態を確認する必要はありますが、可能な限り、産後すぐに赤ちゃんを抱っこさせてあげてください。

また、ご家族が希望するときには、いつでも会えるように配慮いただけるとありがたいです。個室で赤ちゃんと一緒にすごせる場合は問題ありませんが、大部屋や赤ちゃんを別室で預かっている際は、母親は医療スタッフに遠慮して、頻繁に会いたいと言えなく場合があります。

 

思い出作り

赤ちゃんの思い出となるものが残るように、ご家族のお気持ちに沿いながらケアをお願いします。

赤ちゃんの身長・体重を計測して母子手帳に書いていただけると、母子手帳が大切な一品となります。臍の緒や、髪の毛、爪、手型・足型も残せることをお伝えし、希望された場合、ご家族が爪を切ったり、足型を取ったり、作業をしながらお別れの時間を過ごせるようにサポートをお願いします。

写真やビデオを撮ること、体を拭いたり、沐浴したり、お洋服を着せてあげることなどを提案いただけるとありがたいです。また、病院スタッフから赤ちゃんへのメッセージカードや色紙などを準備される病院もございます。

 

赤ちゃんの安置

赤ちゃんの体の状態を保つために、霊安室に安置したり、保冷剤を使用されるケースは多いと思います。

赤ちゃんが冷蔵庫で保管されていると聞いてショックを受けるお母さんは少なくありません。赤ちゃんを預かる状況説明は言葉を選んでいただけると、家族の傷つきを避けることができます。また、赤ちゃんを抱っこした時に冷たすぎて驚かれることがあります。保冷の必要性をご家族に説明しながらも、ご家族の希望に沿った保冷を提案いただけるとありがたいです。

また、亡くなったとしてもご家族にとっては大切な赤ちゃんです。赤ちゃんを粗末な箱に入れたり、膿盆の上に置いたりすることのないようにお願いします。ご家族の対面時には、コットやゆりかごなどに寝かせていただけるとご家族もゆっくり赤ちゃんとの時間を過ごせます。

 

棺やお洋服

赤ちゃんを亡くされたご家族がご自身で棺を用意するのはとても大変なことです。小さな赤ちゃんの棺を用意されている葬儀社を紹介する方法もありますし、病院であらかじめ用意していただく方法もございます。

赤ちゃんのお見送りの際に、棺の中にお人形やお手紙を入れることをご希望されるご家族も多いのです。おもちゃなどをたくさん入れすぎると、火葬の際に赤ちゃんのご遺骨が残りにくくなる場合もありますので、ご家族にアドバイスいただけるとありがたいです。

妊娠後期に赤ちゃんを亡くされた場合は、市販のベビー服を既に準備されていらっしゃることも多いので、赤ちゃんに着せてお見送りできることをお伝えください。

妊娠中期に赤ちゃんを亡くされた場合は、市販のベビー服では大きすぎて、その姿を見るだけで辛くなる方もいらっしゃいます。小さい赤ちゃんのための肌着やお洋服を作っているボランティアグループもありますので、調べて事前に用意しておくことも大事かもしれません。(当会サイトでも、お洋服や棺を紹介できるようにしたいと思っています。少々お待ちください。)

 

早期流産で赤ちゃんを亡くされた方へのサポート

初期流産の場合は、赤ちゃんの思い出になるものがほとんどありません。エコー写真が残っているようでしたら、お渡しください。母親にとっては、大切な思い出の品となります。また、どのような姿であっても会ってみたいと希望される方もいらっしゃいます。

当時は思いつかなかったけど会ってみたかった、あるいは、言い出せなかったと仰る方もいらっしゃいますので、可能な状況であれば、選択肢としてお伝えいただえればと思います。