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1年前、出生前診断をして、赤ちゃんが21トリソミーとわかり人工死産を選びました。21トリソミーのお子さんを育てている方々を見ると自分がダメな人間と言われている気がしてなりません。

【 ご相談内容 】

1年前、出生前診断をして、赤ちゃんが21トリソミーとわかり人工死産を選びました。
21トリソミーのお子さんを育てている方々を見ると自分がダメな人間と言われている気がしてなりません。

また、このサイトや他のサイトでも「赤ちゃんが生きられないとわかって」人工死産を選択したという方々は沢山見受けられますが、21トリソミーというだけで中絶を選択したという方が少なく、ますます責められている気がします。

中絶後もたまに隠れて泣くことはありますが、普通に生活できており、鬱になることも食欲がなくなることもない自分が非情な人間だと思えてなりません。
きっと私は「強い」のでしょうが、強いと認めたくありません。

弱い人間だから中絶を選択したんだと思います。21トリソミーの方とその御家族の方々に申し訳ないとは思いますが、21トリソミーの方を見ると「やっぱり産まなくて良かった」と思ってしまう自分は本当に最低な人間なんだと思います。
パーフェクトベビーを望んでいるのかもしれません。
それでももう一度赤ちゃんが欲しいと思ってしまいます。

とりとめがありませんが、私のような思いの方もいらっしゃると思います。
相談できる場所がなく、ここに書いてみました。

【 回答 】

ハニーちゃんさん、メールありがとうございました。

21トリソミーのお子様を人工死産されたとのこと、大変つらいご決断だったかとお察しいたします。

そのご決断が今でも心に重くのしかかっていることと拝察しております。ご自身を今でも責めてしまうのですね・・・

21トリソミーであると妊娠中にわかった方で、人工的な死産・流産を選ばれる方は決して少なくないと思います。
ただあまり人にそのことを話さない方も大勢いらっしゃるので、ご自身で中絶したことへの自責感、罪責感を抱えてしまうこともあります。ハニーちゃんさんと同じような経験をされると、ハニーちゃんさんと似たようなお気持ちを経験される方は比較的多くいらっしゃいます。

話せる場がないので、つらさを余計に理解してもらえないように感じてしまいますよね・・・

いくつかの自助グループで電話相談なども実施しています。代表的なところをご紹介します。

http://www.sids.gr.jp/index.html

SIDS家族の会は現在、流産・死産の経験のある方も相談の対象としています。遺伝子診断が一般的となりつつあり、21トリソミーのこともHPで解説しています。

http://www.sids.gr.jp/miscarriage.html

ハニーちゃんさんは非情ではありません。また「強く」ある必要もありません。そのままのご自身のこころの姿、お気持ちでいいのです。こんなつらいご経験をされれば、しんどくなるのは当たり前のことです。つらいときには泣いていいのですよ、いつでも・・・

確かに育てられる21トリソミーの方がいらっしゃるのも事実です。でも21トリソミー全体の中では流産・死産となるケースが圧倒的に多い(およそ8割は流産・死産)のもこの病気の特徴です。それだけの大変なご経験であったということですね・・・

そうしたご経験を話す場がなければ、余計につらくなるというのも、無理からぬところです。こうしたネット相談室はそういうときに、是非使って頂ければと思います。

ご自身のお気持ちを大切に、日々を過ごされますように、心より願っております。ご相談になりたいときはこうした相談を是非お使い頂ければと思います。つらいことを話せる相手がいるだけでも、違うと思います。

とりとめないお返事となりましたことをどうかお許し下さい。

ハニーちゃんさんが、心安らかに過ごせる日が来ることを心より願っております。

 

相談者:  ハニーちゃん 様
回答者:  富田 拓郎