HOME > 三度目の流産で13週で嚢胞性ヒグローマによる心拍停止のため、死産、火葬を経験しました。次の妊娠の時に具体的に対処の方法が分かればと思います。

三度目の流産で13週で嚢胞性ヒグローマによる心拍停止のため、死産、火葬を経験しました。次の妊娠の時に具体的に対処の方法が分かればと思います。

【ご相談内容 】

先週、三度目の流産で13週で嚢胞性ヒグローマによる心拍停止のため、死産、火葬を経験しました。自宅に仏壇をもうけ、無気力状態です。嚢胞性ヒグローマの診断を受けたときは、心拍は元気でした。それから2週間後の検診で心拍停止が分かり、その2週間の間になにか対処することはできなかっただろうか。血流のよくなる薬を増やせば助かったんじゃないかなどと考えてしまいます。私は13番ど14番の相互遺伝子転座ですので、おそらく遺伝子によるものとは思いますが。念のため、胎盤の検査はお願いしています。妊娠中には、プロラクチンをおさえる薬を一定期間と、バイアスピリンを内服しておりました。今は41歳で、胎盤の検査結果もふまえ、次の妊娠の時に具体的に対処の方法が分かればと思います。今まで通りに薬を飲んで、遺伝子がうまく働くことを待つしかないのでしょうか?次に何かできることはないか、はがゆくてしかたありません。

【 回答 】

のぞむ様

この度は、妊娠13週でお子さまをなくされたとのころ。大変、辛いお気持ちだったと想像いたします。
13番染色体と14番染色体の相互転座がある場合、染色体のアンバランスをもった卵子が1/3から2/3にみられます。そして、これらの卵子が受精した後、多くは妊娠12週までに流産となります。しかし、一部の赤ちゃんはその時期を乗り越え、1%くらいのお子さんは1本多く染色体をもって生まれてくることができます。
今回、嚢胞性ヒグローマがあったそうですが、確かに染色体の影響は大きいのではないかと推測します。本当のことは染色体検査の結果が教えてくれると思いますが、もしかしたら13、14番以外の染色体が影響しているかもしれません。
のぞむ様の場合、染色体転座と年齢の因子、さらにプロラクチンと血液凝固系、とさまざまな因子を考えなくてはいけないので、とても難しいのですが、3回目の流産と言うことを考えると、習慣流産の定義に入りますので、専門外来の受診をお勧めします。(もう、かかられているなら、ごめんなさい)場合によっては、アスピリンの中止や、逆にヘパリンという薬の追加などもあるかもしれません。また、お近くの遺伝カウンセリングに対応出来る施設でご相談いただくのも、ひとつのアイデアです。その際、紹介状をいただくと、情報がしっかり伝わると思います。
習慣流産の場合、受精卵の染色体のバランスをみる着床前診断の対象にはなりますので、これは大切な選択肢かもしれません。ただし、実際に着床前診断を受けるには、いろいろとハードルがあります。したがって、かならずできて、かならずうまくいくとは限らない、ということをご理解ください。また、現在の状況を逆に考えると、バランスがとれた卵子が、1/3〜2/3存在しているということでもあります。自然に待つ、というのもひとつの考え方です。
具体的にどうすればいいのか、というお答えを導くのは難しいのですが、まずはお近くの専門家と相談していただき、ご自身の状況とお気持ちを整理するのが、最初に対応すべきことではないかと思います。
その中で、のぞむ様にとって最もよい道が開ける事をお祈りしております。

相談者:のぞむ様
回答者:三宅秀彦