HOME > 二度の流産をしました。一度目もかなり辛かったのですが、やっと乗り越えた、妊娠できたと思った矢先で、今度は気力をなくしてしまいました。またあの辛い期間の繰り返しかと思うと、何を糧にしていけばいいのか分かりません。

二度の流産をしました。一度目もかなり辛かったのですが、やっと乗り越えた、妊娠できたと思った矢先で、今度は気力をなくしてしまいました。またあの辛い期間の繰り返しかと思うと、何を糧にしていけばいいのか分かりません。

【 相談内容 】

今年、二度の流産を経験しました。
一度目もかなり辛かったのですが、頑張って仕事も続けながら妊活し、やっと乗り越えた、妊娠できたと思った矢先にまた流産で、今度は乗り越える気力を無くしてしまいたした。
またあの辛い期間の繰り返しかと思うと、何を糧にしていけばいいのか分かりません。

【 回 答 】

まいさんは2つのいのちのお母様。
おわかれをされた今も’いのちの鼓動’がまいさんのこころに響き続けていらっしゃるのではありませんか?
あるいは、エコーで対面された姿が蘇ってくるのでは?
そして、おわかれの後も、女性は自分のからだがいのちを育むために変身していったことを覚えているものです。
それは、まいさんのなかに、確かにいのちの灯が燈っていた証。

流産という体験には、さまざまな哀しみが折り重なっているものです。お辛いですね、
「乗り越える」というよりは、哀しいことを哀しいと思う時間が続いても良いのではないでしょうか。
それは、哀しみと向き合うということ。
少しずつ何かを考えはじめられるようでしたら、いくつかのふりかえりのポイントがあるかもしれません。

「辛い」という感情の奥にあるものは?
まいさんは「辛い」という感情をしっかりと意識されています。
第1の哀しみは、いのちとのおわかれ。
もしかしたら、第2、第3の哀しみや傷つきが辛さになってはいませんか?
誰かの言葉に傷ついた。
出産に至らなかったことで、期待に応えられなかったという申し訳なさがある。
身近な人たちと哀しみをわかちあえない気持ちがする。
哀しいできごとがあったことを知らない人と普通に言葉を交わすことがしんどい。
乳幼児をみるといろいろなことを思いうかべてしまう。
こんな感情が湧いてしまうことはいけないことなのではないかと自分を責めてしまう。
あるいは、こころの中で他者を責めたくなってしまう―等など。

でも、こんな深い感情にひとりで向き合うことは困難です。
もし、お近くの街でいのちとのお別れを体験した人同士で話せる場があれば、まいさんの気持ちを言葉にしてみてください。
少しお気持ちが落ち着いてこられたら―。

お医者様は、流産が二度繰り返されたことにどのような見解でしょう。またどんな助言をされましたか?
自分(たち)にはどのような周産期医療が有効であるのかについて見立てをしながら、これからの手立てを考えていく。
現在は、必要に応じてお医者様をサポーターとして医療の力も得ながら、マタニティライフを歩く方もいます。
自分(たち)に必要なことは何かについて、丁寧なインフォームドコンセントが得られ、まいさんご夫婦が理解を深め、納得されていく道程が大切ではないかと思います。

>あの辛い期間
まいさんは、「ポコズママお悩み相談室」に相談をしてくださいました。HELPの発信ができる方です。
まいさんの周りには、同じ経験をした仲間たち、周産期医療に関わるプロフェッショナル、相談を受けてくれる専門家たちなどがいます。見守る私たちもいます。もうひとりではありません。
辛い経験を繰り返されたからこと、自分(たち)に必要なことはどのようなことかを考えることができるのだと思います。
哀しいことを哀しいと感じることができる人間力を大切に、「考える」力を発揮されながら、一歩ずつ、一歩ずつ。
それが、まいさんが願う希望に向かう道なのではないかと思います。

相談者:まい様
回答者:田村 芳香