HOME > 去年の10月、初めての妊娠、9週で心拍確認できなくなり流産。 今年の1月に再び妊娠でき、18トリソミーでした。2回の妊娠共に、円錐切除の日程が決まったとこでの妊娠発覚だったのです。次の妊娠よりも円錐切除のほうを優先するべきでしょうか?

去年の10月、初めての妊娠、9週で心拍確認できなくなり流産。 今年の1月に再び妊娠でき、18トリソミーでした。2回の妊娠共に、円錐切除の日程が決まったとこでの妊娠発覚だったのです。次の妊娠よりも円錐切除のほうを優先するべきでしょうか?

【 ご相談内容 】
去年の10月、初めての妊娠、9週で心拍確認できなくなり流産。
その時は原因を調べることはしませんでした。

今年の1月に再び妊娠でき、38才と高齢でもあるので、クアトロ検査をしました。
結果は18トリソミー確率1/4。
すぐに羊水検査をしたところ、やはり18トリソミー確定でした。
私は妊娠前、子宮頸がん検診で高度異形成と診断されていました。
2回の妊娠共に、円錐切除の日程が決まったとこでの妊娠発覚だったのです。
そして、多数の子宮筋腫もあります。

頑張って生きてる赤ちゃんを諦めるのは簡単に決断できたわけではありません。
でも、20週で今の大きさなら普通分娩で出してあげることができる、少しでも早いほうが、次の妊娠に向けての準備が早くできるというのもあり、人工死産を選びました。
私達夫婦が望んでいた男の子。
辛い陣痛に耐えて産んだ我が子は誰よりも可愛かったです。

赤ちゃんをお空に返して1週間、体調は少しずつ元に戻りつつありますが、妊娠してたことを知ってる人の前から姿を消してしまいたい、仕事も辞めてしまおうかと迷ってます。
そして何より、私が元気な赤ちゃんを産めるのはいつになるのか。
子宮の状態が完全に戻って円錐切除をして、その後、妊娠することができるのか。
妊娠できてもまた染色体異常を繰り返してしまうのか。

7月には39才になるので気持ちは焦るばかりです。
円錐切除をすると流産の可能性も上がると聞きます。
先のことを考えると不安ばかりです。
やはり次の妊娠よりも円錐切除のほうを優先するべきでしょうか?
一日も早く妊活がしたいです。

【 回答 】

MINATAKAさま

いくつかのことが重なって、大変つらい思いをなさっていると思います。
ご質問について、ひとつずつ、整理して考えていくことにします。

まず、高齢妊娠についてですが、年齢と共に染色体異常をもった赤ちゃんを授かる可能性は高くなります。
しかし、必ずもっているか、というとそうではありません。
39歳の女性で、妊娠12週の時点で、胎児に18トリソミーがある割合は208人に1人、ダウン症候群がある割合は89人に1人と言われています。
上のお子さんが18トリソミーをもっていたことが次の妊娠に影響するかについてですが、これははっきりしていません。
1%程度になるという意見もあるようですが、再発リスクは高くないという報告もあります。
実際には、すべての病気を回避するということはできませんが、元気なお子さんを授かる可能性は充分存在していると考えられます。

つぎに円錐切除についてです。
高度異形成であれば、円錐切除を行い、そこで残った病変などが無ければ、それで治療は終了となります(経過観察は必要ですが)。
円錐切除の傷そのものは、8週間では完全に治るといわれています。
なお、術後の避妊期間に関しては、病院毎に対応が異なっているようなので、担当の先生と相談が必要です。

円錐切除後の妊娠では、早産のリスクはあるため、場合によっては子宮の出口を縫う手術をすることがあります。
このため、次回妊娠を考えて、手術の方針をきめてもらう必要があります。
また、出口を縫う手術を行った場合の出生前診断とその後の対応についても考える必要がでてきます。
しかし、円錐切除は妊娠の可能性を残すための手術方法でもあるので、希望をしっかり医療者に伝えてください。

これまでに書いてきたように、現在は、全ての希望が断たれている状況ではありません。
ただ、思い通りにならないこともあるかもしれません。

ひとつひとつ、問題を整理して、解決して、ご自身の状況にある最善を探してみてください。

かわいい赤ちゃんがやってきてくれるのを、陰ながら応援しています。

 

相談者:MINATAKA様
回答者:三宅 秀彦