HOME > 娘の遺骨を手元に置いていますが、水子供養専門のご住職から、ご遺骨は戒名をつけてお墓へ移し、エコー写真などもお焚き上げをして手放した方が良いと言われ、途方に暮れています。

娘の遺骨を手元に置いていますが、水子供養専門のご住職から、ご遺骨は戒名をつけてお墓へ移し、エコー写真などもお焚き上げをして手放した方が良いと言われ、途方に暮れています。

【ご相談内容 】

娘の供養について、ご相談させて下さい。
私は2年前に体外受精でようやく授かった娘が20週で死産してしまい、その後、私の母方の祖父母達が眠るお寺にて供養をして頂きました。
お墓は、私の母の弟(長男)が管理しており、私の両親は今後自分達でお墓を建てる予定でおります。今現在、まだお墓はありません。また私の主人は外国人である為、私達も遠い将来、両親のお墓に一緒に入ることになっております。
娘の供養後、叔父からも祖父母達と一緒のお墓に入れて良いと許可を頂きましたが、暫くは娘との時間を過ごしたかったので、自分達の寝室に祭壇のようなものを作り、そこへ娘の遺骨を置き、毎日お線香をあげている状況でおります。それは今現在も続いております。

そして先月、またもう1人の赤ちゃんを繋留流産で亡くしてしまい、最初の娘とは違う、水子供養専門のお寺で供養をしてまいりました。

その際、ご住職から幾つか質問を受け、最初の娘の死産の話、そして今現在、娘の遺骨を部屋に置いてあることを伝えた際、ご住職より、遺骨をずっと側に置いてあることは、心と体がバラバラな状態であり、あの世で安らいだ日々を送れていないから可哀想だと言われ、また来年の2月までにはお墓に入れてあげた方が良いと言われました。私達には今現在お墓がないことを伝えると、お寺は遺骨を一時預かりしてくれところもあるので、しっかり戒名をつけて、お墓が出来たらそちらへ移した方が良いとのことでした。

これらを聞いて、私は娘に対して、ずっと安らげない状況を作ってしまっていたのだと、最低な母親だったなと、これまでの自分の行為を悔やみました。
もし祖父母のお墓へ入れるには、再度叔父の了解が必要となりますが、もしまた了解を頂き遺骨を入れたとして、遠い将来、両親のお墓が出来た時に、またそこから娘の遺骨を移すとなると、色々と大変なのではと推測しております。

両親のお墓が出来るまで、娘の遺骨を手元に置いておくことは、娘を成仏させてあげていない状況なのでしょうか。私達はこれまでずっと罰当たりなことをしてしまっていたのでしょうか。
だとしたら、本当に心から娘には申し訳なく思っております。

もしお寺に一時預かりが出来たとしても、どのような状態で預かって頂けるのかも不安でおります。お寺にも一度確認してみようとは思っておりますが、お墓が出来るまで、娘の遺骨を手元に置いてはいけないのでしょうか。

また、水子供養のお寺のご住職からは、エコー写真や全ての写真も一切手元に置かず、全てお焚き上げをしてあげた方が良いと言われました。現世とあの世の境界線はしっかり引かなければ、あなたも色々な意味で心の整理がつかず、体にも良くないと言われました。

娘が亡くなってすぐに、せめて何もしてあげられなかった娘にアルバムだけでもという想いで、涙を流しながら作ったアルバムや写真も全て手放すべきなのでしょうか。これまで娘を想ってしてきたことが、それはただ単に自分達の勝手な想いだけであったと、私達のしてきたことが全く逆だったということがわかり、今後どうしたら良いか、とても途方に暮れております。

大変長い相談内容になってしまい本当に申し訳ございませんが、どうか、アドバイスを頂けますよう、心よりお願い申し上げます。

【 回 答 】

K様
最初に、娘さんそして赤ちゃんのためにお祈りさせていただきいます。

まず参考までに私の息子のことをお話させていただきます。
私の息子は3年前の8月に妻のお腹の中で23週で心拍が停止しました。妻が出産した後、火葬しお骨となりました。そして、そのお骨は現在どこにあるかと申しますと・・・我が家にあります。
(現在は両親がお寺に住んでおり、我が家はお寺とは別です。)

リビングにコーナーを作り、エコー写真、想い出の品やお花などを飾り、お線香をあげておりました。
今は少し形が変わっております。
そして納骨に関しては、私か妻どちらか先に亡くなった時に一緒に納骨だね。と今は2人で決めております。これからもしかしたら変わっていくかもしれませんが。。
如何でしょうか?K様がしていることと何も変わらないと思います。

さて、昔の日本は、生まれた場所と亡くなる場所が同じでした。そしてお墓もそこにあるのが当たり前でした。ですので、その状況では納骨をしてもすぐにお墓参りに行ける状況でした。
また、人との交流も盛んでした。家族も3世代、4世代が当たり前。そして地域社会で色々な人が関わっている。なので、社会の中で悲しみを包むことも出来たのではないかと思います。
けれども、今は核家族が多い、また地域社会の交流も少なくなっている。その中では、どうしても自分あるいは家族でサポートしなければいけない。

また、エコーの写真なども執着がでてしまう。なので、それを手元に置かないようにという方もいらっしゃいます。
しかし、まだ心の整理のつかないうちにそれを無理やり手放してしまうことは逆に執着を煽ることになると私は思います。

K様はお墓が近くに既にあるわけではありませんので、納骨はその時が来た時に考えれば良いと思います。(仏教でいついつまでに納骨しなさいという決まりや教えがあるわけでもありません。)

そして供養するのに大切なのは、想いであり気持ちです。
娘さんのため、赤ちゃんのために想いを込めて続けていただけたらと思います。
それが誰が何を言おうと、K様が2人のために一番出来ることであり、2人が喜ぶことだと私は思います。

遠山玄秀 拝

相談者:K様
回答者:遠山 玄秀