HOME > 第3子を14Wで死産しました。重症妊娠悪阻で入院中、破水し絶対安静になりました。その後、少し落ちついてきたのに心拍停止となってしまいました。上の2人の子供も赤ちゃんを楽しみにしていたし、職場に戻るのも怖くて、いろいろなことが苦しくて泣いてばかりいます。

第3子を14Wで死産しました。重症妊娠悪阻で入院中、破水し絶対安静になりました。その後、少し落ちついてきたのに心拍停止となってしまいました。上の2人の子供も赤ちゃんを楽しみにしていたし、職場に戻るのも怖くて、いろいろなことが苦しくて泣いてばかりいます。

【 相談内容 】
はじめまして。約1週間前に第3子を14wで死産しました。
子宮内胎児死亡で本当に突然の事でした。

私は第1子のときからつわりが酷くなる体質で毎回、重症妊娠悪阻で入院していました。
今回も妊娠がわかってすぐにつわりの症状が出始めて、パートの仕事も初めはなんとか頑張っていましたがすぐに3キロは体重が落ちてフラフラするように。
年末で忙しく、休むのも悪いし上に2人の兄弟もいたので入院はせず毎日点滴に通うようにしました。
でも体調は悪くなる一方でやはり水分も受け付けなくなりケトン体は+3。頑張りたかったけど体は限界で主人に相談し結局入院しました。職場にも迷惑がかかるのですぐ妊娠報告はしていました。

その後、一カ月は悪阻で入院生活。
吐き気、匂い、音、点滴の針、血管痛、頭痛、腰痛、大部屋のストレス、絶食いろんなことが苦しくて、でもこれさえ乗り切れば大丈夫!と辛いながらも思っていました。

そんな中、少し食べられるようになってきたと希望が見えた時に、突然の出血。
これは変だと思い看護師さんを呼ぶとすぐに診察になりました。
すると、破水している、赤ちゃんが危ないかもしれないからと個室に移りその日から絶対安静になりました。張り止めの点滴に導尿もして起き上がることはダメで寝たきりになりました。
ショックで泣きました。もうダメなのかな?頑張って欲しい!でも自分には何もできない。そんな日々が2週間程続き、幸いな事に羊水の量も減っていなく、出血も少し落ち着いて室内歩行の許可が出て、その数日後には大部屋へ移動できました。

安静にするのと張り止めは変わらず続いていたけど、絶対安静もなくなり私は安心しきっていました。
毎日寝る前に看護師さんがする胎児の心音チェックも前日までは問題ありませんでした。

次の朝、心音確認に来た看護師さんが赤ちゃん寝てるのかなぁと言って確認できず、入れ替わりで3人の看護師さんが確認に来ましたが聞こえなかった様子で。
すごく不安になって、もしや…なんて事が頭をよぎりました。
その後医師にエコーで確認してもらったところ、心音は聞けずそのまま心拍停止の診断になりました。

原因は不明でした。
ずっと安静にしていたのに、なんでだろう?
悪阻はひどいけど乗り切れば大丈夫と思っていた自分が恥ずかしい、なにがいけなかったのか考えても答えが出ません。
そういう運命だったといわれても今は納得できません。
周りはお母さんは頑張ったよ!なにも悪くないと言ってくれますが、やっぱり自分を責めてしまいます。
そして、上の2人の子にもたくさん我慢もさせてしまって赤ちゃんも楽しみにしてくれていたのに申し訳ない気持ちでいっぱいです。

今はあまり笑顔で接する事が出来なくて辛いです。
職場復帰も考えていますが、体力が落ちているので前みたいに働けるのか不安で、妊娠報告もしてしまっているので戻るのが怖くて皆んなにどう会って話せばいいのかわかりません。
とにかくいろんなことが苦しくて泣いてばかりいます。

【 回 答 】

はるママさん
赤ちゃんとのおわかれというという突然の出来事がおこってしまわれたのですね。
「まさかこんなことが」という哀しみの嵐の真只中で、はるママさんは本当に詳しく経過やお気持ちをお伝えくださいました。
まるで、すぐお隣でお話をお聴きしているようです。
はるママさんと同じお部屋にいるつもりで、私もお話したいと思います。

>約1週間前

まず、お身体が心配です。これまで胎児を育んでこられたお体です。
身体や体力が戻ってくるまで、しばらく労わりモードで過ごせると良いのですが…。

>今はあまり笑顔で接する事が出来なくて辛いです。

それは、とても自然なことだと思います。
はるママさんは、4人家族でいらっしゃるのですね。5人目の家族の誕生をみんなで楽しみにしていらしたことでしょう。そして、ご家族も入院生活を送るママと赤ちゃんを気遣いながらお過ごしになられていたことでしょう。赤ちゃんと一緒に暮らすことはできませんでしたが、それは家族としての時間です。
赤ちゃんとのおわかれという突然の出来事は、家族みんなの出来事です。いのちとのであいとおわかれをご家族みんなで懐かしんだり、悲しんだり…。涙を流されるママの姿は、きょうだいのお子様たちの年齢に関わらずしっかりと記憶に留まってるものではないでしょうか。
それは悪いことなのでしょうか。(自分の経験から、そう思えるので。それは、とても意味のあるいのちのバトンのような大切な記憶です。)
私はむしろ何も聞かされないことの方が辛い記憶になることもあると思うのです。
ご家族だけのメモリアルを何か…と工夫されてみるのも良いのでは?

>そういう運命だったといわれても今は納得できません。

本当に―。これは、赤ちゃんとのお別れを経験したすべての人が思うこと。
ひとつひとつのいのちを重みを知っているからこそ、感じることができる深い深い感情です。
まわりの人がかけてくださる言葉に対して、自分でも思いがけないネガティブな感情が湧いてこられることもあるでしょう?
理性では、自分のためにかけてくれる言葉とわかっているのです。
でも、どんなにこころを尽くしてかけてくれた言葉も受け止めきれない、そんなときがあるものです。
今の言葉では、「刺さる」という方もいますね。
でも、その言葉そのものが辛い言葉ですので、こころに二つ目の傷をつけてしまう気がします。

私は、赤ちゃんとのお別れの直後のママは、同じ空間で過ごしていても、人には見えないガラス一枚隔てた別の国で過ごす人と思うことにしました。(かつての自分が、あの時はそうだったと思うので。)
経験した当事者の国は別の世界ですから、言語がちょっと違うのです。通訳が必要ですね。

ひとり通訳で、ひと呼吸おいてみてください。
「○○さんは、『お母さんは頑張ったよ』と言ってくれていますね」
「○○さんは、『なにも悪くない』と言ってくれますね」

哀しみの真只中では、そんな気持ちの余裕もありませんけれど…。
どうしてかというと、自分の気持ちをわかってもらえる、受け止めてもらえる、同じ言語で話せる人を捜し求めてしまうから。
でも、それは、今暮らしている生活圏では出会えないこともあります。
哀しみは、その出来事が確かに起こったことなのだと受け止められるまで、時間が必要です。

もし、はるママさんが、必要な時は、赤ちゃんとのお別れをしたお仲間と出会える場所にお出かけをしてたくさんお話をなさってください。
顔と顔をあわせて、言葉が直に五感を通って自分を包んでいく…。
それは、三人目のお子様が確かに14週生きたという、いのちの存在を実感するひとときになることでしょう。

>職場復帰

ご事情が許すのでしたら、体力の回復を優先されてください。
普通に食べて、普段の起床や就寝ができることが最優先です。
もし、はるママさんが、家事・育児をひとりで切り盛りされていたのでしたら、今は、’静養中バージョン’ですね。
ご家族みんなで頑張る暮らし。辛い気持ちの真只中のママ、お空の国に帰っていった三人目の家族のことをそれぞれの立場で想いながら…。
はるママさん、「我慢させている」なんて思わないでよいのでは?
皆さんを頼りになさってください。
家族はチームなのですから!

>パートの仕事

労働基準法の母性保護規定では、産前・産後休業として、産後は8週間は女性を就業させてはならないとされています。出産とは妊娠4ヶ月以上の分娩ですので、死産や流産も含まれます。健康保険法の出産一時金、出産手当金の対象でもあります。パート雇用であっても認められていることです。…なのですが、14週は4ヶ月にみたないと落胆されることにもなりがちですね。ただ、今は、母性健康管理、母性保護、ストレスへの対処は雇用主にとっても必要な手立てをしなければならないことです。勤務先によっては、制度化以前の課題も多いとは思います。何しろ経験者が数少ないことですから—。総務部署等にも、必要なご報告や諸手続きをなさりながら、心身の健康状態を大切にできる職場復帰へのご支援をいただいて欲しいと願います。

>(職場の)皆んなにどう会って話せばいいのか

同僚の方との関わりについて、はるママさんは家族とはまた別の気遣いをなさることでしょう。
産後の静養期は、このような気持ちの準備も含んで必要なことかもしれません。
今は、同僚の方に同じ経験をされた方はいらっしゃらないかもしれませんね。
でも、これからははるママさんがいのちのお別れをされた方に出会った時に、哀しみを知る人として言葉をかけて差し上げてください。それが、お子様がいのちを通して伝えてくれたメッセージなのかもしれません。

>とにかくいろんなことが苦しくて泣いてばかりいます。

はるママさんは、3つのいのちを、重症妊娠悪阻という状況でご自身のいのちをかけて育んでこられたのですね。
今回も14週のほとんどを点滴に通い、入院生活で守り抜かれました。
その大変な日々を家族4人で乗り越えて来られたこと。
また、労わりの言葉をかけてくださる方がいること。

はるママさんのお話を伺いながら、私に伝わってくるのは、はるママさんの周囲の方への気遣いや周囲の皆さんのはるママさんへの気遣いです。

お辛いですが、赤ちゃんとのお別れをした直後の今は、それがママのお仕事。
はるママさんは、こころからから哀しむことができる素敵なお母さん!

相談者:はるママ様
回答者:田村 芳香