HOME > 誕生死後、流産を2回経験しました。たくさん悲しみ、考える時間もあり妊活を終わらせようという結論がでました。ただこの決断の後、悔いが残りまた悩み悲しむ日々が続くのでしょうか?今も、決断したはずなのに、迷っています。

誕生死後、流産を2回経験しました。たくさん悲しみ、考える時間もあり妊活を終わらせようという結論がでました。ただこの決断の後、悔いが残りまた悩み悲しむ日々が続くのでしょうか?今も、決断したはずなのに、迷っています。

【 相談内容 】

私は誕生死、その後流産を2回経験しました。
子どもはいるのですが、誕生死の後、どうしても妊娠が諦められず妊活をしていますが40代の高齢もありなかなか授かることができずに不妊治療をしています。
2回目の流産をしてからたくさんの悲しみ、考える時間もあり妊活を終わらせようという結論が出ました。
ただこの決断の後、悔いが残りまた悩み悲しむ日々が続くのでしょうか?
自分がどうなるかわからず、怖いです。
今も、決断したはずなのに、迷ってしまいます。
妊活の終わらせるのはとても勇気がいることなんですね。

【 回 答 】

Mさんは、「妊活を終える」決断をなさったのですね。
でも、結論を出したはずなのに、迷っていらっしゃるのですね。
その揺れるこころをポコズママの会にもお寄せくださって有難うございます。

Mさんは今育てているお子様にごきょうだいを―と強く願っていらっしゃるのでしょう。
現在は、医療のサポートを得ながら、新たないのちと出会うことができる時代になりました。
医療のサポートをはじめる時と同じように終える時に「決断」をしなければなりません。
そして、終える決断は、「もう新たないのちと出会うことはできないの?」という、もうひとつの現実と向き合うことでもあります。
理性ではわかりすぎるほどわかっていても、Mさんの本能や母性がすぐには受け入れらず、その葛藤に苛まれることは、とても自然なことだと思います。

少し前の世代はいのちとの出会いを「授かる」と言う言葉で語ってきたように思います。
でも最近は、「授かる」と言う方には出会いません。
「子どもをつくる」とお聴きした時に、私は「創る」という文字を浮かべ、いつも「すごいな」と思うのです。
現代の妊娠には「選択」する主体性が求められる面も強くなりました。
医療のサポートを得て、いのちと出会いたいと主体的に行動する女性やご夫婦を「すごいな」とエールを送りたくなるのです。
医学用語では「不妊治療」と言われますが、私は秘かに「妊娠治療」や「命とであう治療」等と言っています。

私は、Mさんが宿された4つの命のことを想います。
医療のサポートを得ることを決断し、「あなたに会いたい」と強く願われたママやパパのことをお空の天使になられたお子様たちは誇らしく思っていることでしょう。

決断の後に、「悔いが残りまた悩み悲しむ日々」を過ごす方は、もちろんいらっしゃるでしょう。
悲しんだり、悔いたり、悩んだりする気持ちで揺らぐことは、当然のことだと思います。
主体的な決断をなさろうとするのですから―。
でも、これまでのお辛い経験は、いのちを宿すという経験でもあると思います。
Mさんのなかでいのちが宿り、たとえ短くても懸命に生きた時間がありました。

そのいのちの価値や意味をまるごと受け止めることができるのは、母であるMさんだけ―なのだと思います。
どうぞその深い愛を今育てているお子様とわかちあってください。

このようないのちの語らい―とてもひとりでは抱えきれない深い、深い感情です。
もし、Mさんのお近くに安心して語り合える<仲間>同士の場があれば、気持ちを言葉にしてみてください。
そして、辛い気持ちが抱えきれない時は、また、ポコズママの会の相談室にもお気持ちをお寄せください。

相談者:M様
回答者:田村 芳香