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4回目の流産です。悲しいのですが、泣けません。

【 ご相談内容 】
27年8月から
今回、4回目の流産です。
赤ちゃんが育たず、不育治療しながらの4度目の妊娠でした。
妊娠が怖い。それに打ち勝っての4度目の妊娠でした。
来週、手術を受けます。

悲しいのですが、泣けません。
悲しい。と誰にも話せず、ツラいです。

【 回答 】

すえめさん、つらいですね。
もう手術は終わったのでしょうか。これからなのでしょうか。
つらいのに泣けないこと、どんなに苦しいことかと思います。

私も初めての妊娠から続けて3回の流産を経験しました。
ケミカルアボーションも入れれば、4回、いや5回かもしれません。
何年経ってもそのときの気持ちは昨日のことのように思い出されます。
私はその後、男の子を子宮内胎児発育遅延になりながらも、なんとか無事に生むことができました。
妊娠が怖い気持ち、妊娠を継続している間の恐怖、心配、手に取るように分かります。
それを共有できる仲間も当時いませんでした。とても孤独でした。周りの人はみんな何事もなく簡単に出産するのに、どうして自分だけこんなふうに何度も何度も流産するのかと思いました。
こんな試練、こんな苦しい経験は一度で十分、どうして自分だけ何度も何度も苦しめられるのかと思いました。
妊娠中はいつも赤ちゃんの衣類や出産後に必要なものをそろえられずにいました。マタニティビクスやスイミングなど楽しんでいる妊婦さんたちがまぶしくて、こそこそと隠れるように過ごしました。
4度目、本当は6度目かもしれませんが、最後の妊娠のときも途中で大出血を起こして、一晩号泣しました。もう産婦人科には怖くて行けなかったので妊娠を確認しておらず、出血後に初めて受診して、妊娠を継続できていることがわかりました。

私も、不育症の治療をしながらの妊娠でした。
借りようと思っていた胎児ドップラーも、いざ妊娠継続してみると、今度はいつ終わるか知れないと思い、怖くて借りられませんでした。
こんな気持ち、誰とも共有できませんでした。何度も流産している人など、周囲には一人もいませんでしたから。

不妊治療をしている人は、ひとたび妊娠すると無事に出産できる人も多くいます。でも不育症の私たちは、何度妊娠してもその保証がない。治療をしてもダメなときはダメ。100%絶対大丈夫、と安心できないのです。最後の最後まで不安なまま。
妊娠できなければ、いつかあきらめて、終わりにすることができるかもしれない。
でも、妊娠はするばっかりに、あきらめられず、亡くした子の命に報いるためにも、どうしてもどうしても赤ちゃんをこの手に抱きたい。そうでなければ終わりにできない。
追い詰められていきますよね。
悲しい気持ちはもちろんありますが、自分は何か欠落しているような、不良品のような、そんな気持ちもあって、泣いている場合ではない、次に進まなければと焦る気持ちもあるでしょう。

すえめさん、どうしているでしょうか。
泣けない自分を責めないでくださいね。
きっと、あまりにつらすぎて、苦しすぎて、考えることがいっぱいありすぎて、どうしてなんだろうという思いでいっぱいで、泣けなくなっているのかもしれません。
それでも、赤ちゃんは私たちのところに来てくれました。
どんな意味があったのか、どうして来てくれたのか、どうしていなくなってしまうのか、とかく理由をつけたくなりますが、今は気持ちがついていかないのであれば、体を休めて、心を休めて、一日一日をどうにか過ごしていってください。
3回、4回と繰り返すと、自分の体が回復してくる時期ももう知っていますよね。その頃まで、心を休めましょう。

「がんばった人に神様は必ずご褒美を下さいます」
と、私が3回流産したあとに出会った主治医はおっしゃいました。
それは、次はきっと大丈夫だよ、そのうちきっと、なんていう無責任な励ましより、ずっと私の心に響きました。
それは必ずしも元気な赤ちゃんを抱けるという約束ではないですが、がんばっている私たちには、きっとがんばっただけのことがあるはずです。

出産して6年経ち、主治医と会う機会がありました。
無事生まれてはきたものの、様々な課題のある息子を抱える私に、主治医は一言「あきらめない」という言葉を下さいました。
すえめさん、どうか「あきらめない」で、がんばっていきましょう。

 

相談者:すえめ 様
回答者:ポコズママの会スタッフ