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NIPTについて相談したいことがあります。

【 ご相談内容 】

Q1. NIPTについて、自分が検査を受ける医療機関以外に、相談するところはあったのでしょうか?検査を受ける医療機関に不信感を抱いてしまったら、泣き寝入りするしかありませんか?

Q2. 稽留流産になったら、検査を受ける医療機関に言われるがままでなければいけないのでしょうか?タダで検査してもらう訳じゃないのに。また妊娠出来るように、と最善を尽くしてはいけないのでしょうか?リスクがないことが、NIPTの唯一の長所のはずなのに。

※NIPT=新型出生前診断(しんがたしゅっせいぜんしんだん)とは、「母体から採血し、その血液を検査することにより胎児の染色体異常を調べる検査」のことです。


【 回答 】

Q1. NIPTについて、自分が検査を受ける医療機関以外に、相談するところはあったのでしょうか?
検査を受ける医療機関に不信感を抱いてしまったら、泣き寝入りするしかありませんか?

A.
いろいろな出来事から、医療機関に不信感を抱いてしまうことは、よくあることかと思います。
本来は、担当者とじっくり話し合って解決するのが理想的ですが、第三者に相談する事が解決に結びつくこともあります。

どのような相談をするかによって、考え方が変わりますので、それぞれについて考えてみます。

まず、赤ちゃんや今後の妊娠に関することでの相談という事であれば、
他の病院でセカンドオピニオンや遺伝カウンセリング受けるのが一つの対応方法だと思います。
周産期専門医や臨床遺伝専門医の在籍している施設に相談するのがよいでしょう。
ただ、地域によっては、そのような施設が少なく、探すのが大変かもしれません。

医療機関での対応を改善して欲しい、という相談であれば、
受診した医療機関の患者相談窓口などに相談してみてもよいかもしれません。

Q2. 稽留流産になったら、検査を受ける医療機関に言われるがままでなければいけないのでしょうか?
タダで検査してもらう訳じゃないのに。また妊娠出来るように、と最善を尽くしてはいけないのでしょうか?
リスクがないことが、NIPTの唯一の長所のはずなのに。

A.
稽留流産に至ったことは、大変つらい出来事だったと思います。
その中で、最善を尽くしたいというお気持ちをもたれるのは、当然のことと考えます。

医療行為を受ける場合、研究の参加のいずれも、ご自身の意思が最も尊重されるべきだと思います。

ただし、医療を受ける人と医療者の間で、情報をしっかり共有した上で決めていただく必要があります。
NIPTの場合、かかり付け医と検査施設が異なる事もあり、このような場合は医療者間で連携をとってもらうのがよいでしょう。

自然流産は10~20%の妊娠におき、特に妊娠12週頃までが多い時期で、その後にも起きることがあります。
そして、流産となった赤ちゃんが、染色体異常をもっていることも少なくありません。
(実際には、着床の時期で流産がとなることも多く、強い赤ちゃんと言えます)

赤ちゃんのもつ染色体異常の状況は、次回以降の妊娠に影響するものもあります。
よって、今後の妊娠のことを考えるために、流産した絨毛(赤ちゃんを包む膜の一部)から染色体検査を行うことがあります。
しかし、この検査を受けるかも、検査の意義を理解して、納得した上で受ける必要があります。

付け加えると、NIPTが原因で流産をおこすことはありません。
上記のように、妊娠の時期による問題かと考えます。

ご質問から拝察すると、今はお気持ちを整理するための時期かもしれません。
これからきっと、心も体も、徐々に癒やされていくと思います。
まずは、お大事になさって下さい。

相談者: すぅな 様
回答者: 三宅 秀彦